政治

政治経済社会

銃社会・銃規制問題でオススメの本

バージニア工科大の銃乱射事件や長崎市長射殺で再び銃規制の話が盛り上がりそうだ。*1アメリカの銃問題については服部君射殺事件の時に興味を持っていろいろ調べた。  結果として今では単純な銃規制派には与しない。アメリカは予見しうる未来に渡って個人が武装する権利を否定することはないだろうが、それが必ずしも悪いことだとは思わない。  もちろん仮にアメリカが全ての歴史的経緯を無視して現在のアメリカ並みの銃社会...
政治経済社会

DIO様・フリーザ様・中国様

最近中国を「中国様」と呼んでいるのを結構頻繁に見かける。個人的にはいかなる対称であっても名称・呼称をおちょくるのは反則であると思っているので自分では使わないが、その理由を抜きにしてもこの「中国様」という呼び方は好きになれない。  もちろんそう呼びたくなるのはわからなくはない。わかればこそである。世界に対する当事者意識の薄さを感じさせるところが好きになれないのである。この「様」はフリーザ様とかDIO...
政治経済社会

賛成なのに妙に腹立つ テレーズ・デルペシュ『野蛮の世紀』

うーん、「知ってるがお前の態度が気に入らない」ってアスキーアートありましたよね? ちょうどそんな感想。  思い切り要約すればイスラム原理主義と中露の全体主義を警戒せよって主張であって、それにはまったく賛成なんだけど*1、言葉の端々がいちいち癇に障る。  タイトルからして『野蛮』ってなによ『野蛮』って! プロローグの冒頭はこう。 ルールをなくした歴史  わたしたちが引き継ぐことになる歴史は、二世紀あ...
科学技術哲学

水伝問題で非難されるべきは著者ではなく学校教師

前回の続き。水伝はトンデモだということはわかったとしよう。なぜ科学にそんな風に誰かの飯の種を切って捨てる権利があるのだろう。  何が正しくて何が間違っているか判断する方法は色々ある。(あるいはあった。)昔も今も人気がある方法に、 真理は聖なる本に書かれている  というものがある。 優れた哲学者の魂が考えて考えて考えぬけば真理に到達できる  とする方法も昔はあった。だが結局は みんなで検証を何度も繰...
政治経済社会

リベラルでも保守でも原理主義になりうるということ

前回の記事の時に発見したエントリ 結論から言えば、やはりそこには「絶対的」なものがあって、そこから外れるものは認めない(というか見えない)のだろうと思う。 彼らの言う「話し合い」とは、彼らの許容範囲内での「話し合い」であって、それ以外のものは「意見」ではないのであろう。「意見ではない」とは、自分と異なる意見を認めないということではなくて、「意見ですらない」という意味。じゃあ何かといえば、具体的に言...
政治経済社会

歴史的経緯を抜きに国旗・国歌強制拒否問題は理解できない

一度ウヨクサヨク論についての基本的なところを書いておきたかったのでちょうどよかったと思う。はてブで上がっていたこのエントリ、 good2ndの日記 - 自由を大事にしない人の多さに驚く  主張はいちいちもっともで、ひとつも間違ってないが、だからといって正しくもない。ジハイドロジェン・モノオキサイドの恐怖が事実だからといって正しいわけではないのと似たようなものだ。  「市民的自由反対! 政府万歳!」...
政治経済社会

タイでクーデターというと

クーデターのタイ陸軍が現行憲法停止、全土に戒厳令も  うわー、なんか懐かしい記憶が、私が住んでいたときも確か一回こういうことがあった。  スチンダさんという名前を思い出したので今ググったらどうもこれのことだったようだ。  まあクーデターとは言っても我々外人のガキどもはのんきなもので「学校が急に休みになった、わーい」とプールで遊んでいただけだったが。今のタイってどうなってるんだろうな。暇なときに調べ...
政治経済社会

ローマ法王がイスラム教を侮辱したとして謝罪させられたとかいう話

愛・蔵太の少し調べて書く日記 - 共同・時事通信が伝えたローマ法王の報道に、いろいろな人が大騒ぎ  問題そのものは上のエントリに詳しいようにあまり本質的なものではなさそうだ。  だがそれだけに、かつて原理主義的な知の頂点に立つ無謬の象徴だったローマ法王が、いまや「他人の宗教を侮辱するな」という原理主義者からの人道主義的非難にいとも簡単に屈してしまっているということが現代の思想状況の象徴にも見える。...