文化芸術宗教 北川幸比古『しんはつめいじどうぽちぽちき』 『自動ぽちぽち機』というタイトルの童話知りませんか? で探していた本だが、たまたまAmazonの中古で売っているのを見かけたので思わず買ってしまった。 絵はまったく忘れてしまっていたが、ストーリーは記憶にあったものと寸分違わず同じだった。 わずかに違ったのは、新聞広告は『一番多かった予想をした人の中から抽選で賞金を出す』というものだったこと。『一番多かった予想の通りに作ったのだ』というのは、発売後... 2011.6.16 文化芸術宗教
おすすめ書評まとめ おすすめ本書評まとめ2011年5月版 最近読んだり見たりしたもの、またはずっと紹介したいと思っていたものの中から、個別エントリにするタイミングがなさそうなものを、まとめて一挙紹介。『チョコレートを滅ぼしたカビ・キノコの話 植物病理学入門』★ ニコラス・マネー著。菌類による病害。読み物としての面白さはやや欠けるけど、あまり類似作がないので一応。『Fate/Zero 第四次聖杯戦争秘話 』★★★ 虚淵玄著、武内崇著。魔まマから虚淵玄つなが... 2011.5.28 おすすめ書評まとめ
政治経済社会 磯田道史『武士の家計簿 ―「加賀藩御算用者」の幕末維新』 他人の家計簿なんてものは、なかなか見られるものではない。見られたらきっと面白いだろう。 昔の人の生活なんてものは、なかなか見られるものではない。見られたらきっと面白いだろう。 では、昔の人の家計簿が見られたらどうだろう? もちろん、めちゃくちゃ面白い。超オススメ。 内容そのものは本を読んでもらうとして、あとがきから教訓的な部分を二箇所メモしておきたい。「歴史とは過去と現在のキャッチボールである」学... 2011.5.21 政治経済社会
政治経済社会 『日本人が知らないウィキリークス』 WikiLeaksについて何か一冊だけ読んでおこうと思って探していたが、『エコ・テロリズム』の著者が入っていたので、これにしてみた。 予想以上に面白かった。他の人にもWikiLeaksで何か一冊という場合はこれをおすすめするようにしよう。 どの章もそれなりに面白かったが、やはり、第6章「正義はなされよ、世界は滅びよ」──ウィキリークスにとって「公益」とは何か 〈浜野喬士〉 の章がとりわけ興味深い。... 2011.5.21 政治経済社会
政治経済社会 ウィリアム・パウンドストーン『プライスレス 必ず得する行動経済学の法則』 『ライフゲイムの宇宙』と『囚人のジレンマ』の二大傑作でうちではお馴染みウィリアム・パウンドストーンの行動経済学本。 それらと同等とまでは言えないが、かなり面白い。 「価格」というものがいかに曖昧模糊とした人間的な構築物であるかということが繰り返し強調される。 この場でただ一言だけ憶えておくならば「ふっかけた方が得」か。 タイトル通り面白いだけでなく実益につなげることもできそうなので、営業や交渉に携... 2011.5.18 政治経済社会
おすすめ書評まとめ おすすめ本書評まとめ2011年4月版 最近読んだり見たりしたもの、またはずっと紹介したいと思っていたものの中から、個別エントリにするタイミングがなさそうなものを、まとめて一挙紹介。『傲慢な援助』★★ ウィリアム・イースタリー著。プランナー的(トップダウン式)やり方ではだめで、サーチャー的(ボトムアップ式)にやれという趣旨。『ルポ資源大陸アフリカ―暴力が結ぶ貧困と繁栄』★★★ 白戸圭一著。アフリカ関係は最近よく紹介していたが、これはジャ... 2011.4.30 おすすめ書評まとめ
政治経済社会 マルク・レビンソン『コンテナ物語―世界を変えたのは「箱」の発明だった』 コンテナ輸送というものは、あまりにも見慣れすぎていて、随分昔からあったことのように思ってしまうが、現代的な意味でのコンテナ輸送は、実はたかだかここ半世紀程度のものに過ぎないらしい。 昔の海上輸送では、小分けの荷物を沖仲仕と呼ばれる男達が毎回毎回積み方を工夫しながら、いちいち積み下ろししていた。時間がかかる上に、荷抜きと呼ばれる盗みも横行していた。 コンテナ化はこれらの欠点を解消し、輸送コストを大幅... 2011.4.10 政治経済社会
科学技術哲学 フリーマン・ダイソン『宇宙をかき乱すべきか〈下〉』 上巻に続いて下巻から、クリーンエネルギー関連の話題。 短絡的な善悪二分法は害悪であり、短いスパンの現実と長いスパンの理想は両立しうるし、させねばならない。 今日の状況の参考にすべき部分は多いと思われる。21 銀河系の緑化 なぜわれわれは、グレーは悪でグリーンは善だと単純に言うべきではないのか? グリーンな技術を奉じグレーなあらゆるものを禁ずることによって救済への近道をとろうとすべきではないのか? ... 2011.4.2 科学技術哲学