書評

WEB情報通信

Joel Spolsky『More Joel on Software』

Joel on Software 『Joel on Software』の続編。webですでに読んだ記事や、これまで読んだ他の本と被る内容もかなりあったが、やはりどれも最高に面白くてためになる。 特によかったのはハンガリアン記法の話とソフトの差別化戦略の話とカスタマーサポートの話かな。IT関連の仕事をしている人や情報系の学生には絶対おすすめ。関連書籍おまけ ハンガリアンとITというと選択の余地なし。...
科学技術哲学

グレッグ・イーガン『TAP』

久々にグレッグ・イーガンの短編集。やっぱり現代最高のSF作家と言われるだけのことはある。『TAP』『銀炎』『ユージーン』の3作は思想といい知識といいネタといい、この人らしさがよく出ていて私は好きだな。おすすめ。『新・口笛テスト』 一度聞いたら絶対忘れない曲を計算で編み出す方法が発明された。星新一を連想させるコマーシャルネタ。まあまあ面白い。『視覚』 撃たれた後遺症で常に主観的に幽体離脱状態になって...
政治経済社会

浜野喬士『エコ・テロリズム 過激化する環境運動とアメリカの内なるテロ』

シー・シェパードがあそこまでやる理由〜『エコ・テロリズム』 浜野 喬士著(評:栗原 裕一郎):日経ビジネスオンライン 上の記事で見てようやくこの分野の入門書として本当におすすめできる読みやすい本が出たかなと思って早速借りてきたが正解。 全体で200ページとちょっとの新書だが、変な陰謀論やポジショントークに陥ることなく、歴史的・思想的背景を幅広く取り上げている。 また参考文献の表記が非常に充実してお...
科学技術哲学

ウィリアム・ブライアント・ローガン『ドングリと文明 偉大な木が創った1万5000年の人類史』

これはなかなか面白い。 農業文明前史の仮説としての価値がどのくらいあるのかはまだ判断がつかないが、あってもおかしくなさそうな話だし、単純にオークにまつわる雑学を眺めているだけでも楽しい。おすすめ。解説より。 狩猟採集から、大文字で書く「農業革命」を経て、農業文明、そして産業文明へという常識ではなく、狩猟採集から、大文字で書かれるべき「ドングリ文化」をへて、農業そして産業文明へ、という、もう一つの大...
文化芸術宗教

繁田信一『殴り合う貴族たち―平安朝裏源氏物語』

要約すると文学しか注目されない平安貴族の暮らしだけど、実情はわりとカオスでしたという話。当たり前と言えば当たり前なのだけど、こういう幻想が破壊される感は個人的に大好きだ。 後半はだんだん似たような内容の繰り返しになってきて、一般的にはあまり面白い本とは言い難いので、そんなに積極的におすすめはしない。ものはついでだが、源氏物語については、ふみまよう の音読mp3と、源氏物語の世界 再編集版 のHTM...
文化芸術宗教

H.S.クシュナー『なぜ私だけが苦しむのか―現代のヨブ記』

最近読んだ本の中で連続して目にしたため、有名な本らしいから読まなければと思っていた。ちなみにその一つは『ヤバい経済学』の増補改訂版だったような気がするがまた記憶違いかもしれない。 まずヨブ記そのものについて多少の知識が必要なので、まったく知らない人は、その概要と意味合いについて昔読んだ下のエントリを参考にしてほしい。ヨブ記タグについて - nerdists’ beach (旧・東瀛倭族拝天朝) 邦...
おすすめ書評まとめ

書評在庫一掃セール2009年4月版

最近読んだ本、またはずっと紹介したいと思っていた本の中から、個別エントリにするタイミングがなさそうなものを、まとめて一挙紹介。★は1-5個でオススメ度。人に薦める価値がまったくないと思うものはそもそも取り上げないので、1個でもつまらないという意味ではない。土居健郎『続「甘え」の構造』★ 『「甘え」の構造』の続編。つまらなくはないが前作以上のものは特に。立花隆『電脳進化論―ギガ・テラ・ペタ』★★★ ...
科学技術哲学

エドウィン・A・アボット『フラットランド 多次元の冒険』

404 Blog Not Found:文字通り次元が違う一冊 - 書評 - フラットランド 多次元の冒険 で復刊を知りました。ここでも少し言及しましたが、私もお薦めします。子供も大人も楽しめる、数学教育としても風刺文学としても最高クラスの一冊だと思います。おすすめ類書おまけ この動画シリーズもおすすめ。【ニコニコ動画】Dimensions 第1章 2次元