進化

おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2014年3月版

『殺人ザルはいかにして経済に目覚めたか?―― ヒトの進化からみた経済学』★★  ポール・シーブライト著。原題"The Company of Strangers"(見知らぬ人々の協力)。邦題は煽り気味ではあるが、主張・内容から見てトンチンカンではない。 書評 「The Company of Strangers」 - shorebird 進化心理学中心の書評など 『生命起源論の科学哲学―― 創発か、還...
科学技術哲学

「自己欺瞞」がマイブーム

ここ数年、主としてshorebird先生のブログの影響で、自己欺瞞という概念がマイブームである。  数多くのことわざ、箴言、人生訓はもちろん、宗教の教えや投資格言といったものさえも、大半とまでは言わずとも、かなりの部分が、 「自己欺瞞を避けること」  の一言に集約できることに気付かされる。 参考リンク 書評 「うそつきの進化論」 - shorebird 進化心理学中心の書評など 書評 「The F...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2013年12月版

『あんぱんまん』★  やなせたかし著。もちろん訃報から。 『動物の言い分 人間の言い分』★★★★★  日高敏隆著。この手の本は結構読み慣れているはずだが、それでも相当面白かった。この方『ソロモンの指環』や『利己的な遺伝子』の訳者だったのか。今まで意識してなかった。不覚。 『ピーター・リンチの株の教科書―儲けるために学ぶべきこと』★★★  ピーター・リンチ著、ジョン・ロスチャイルド著。原題"LEAR...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2013年8月版

『相場で負けたときに読む本 実践編』★  山口祐介著。投資に関する心理面のアドバイス集。まあまともだが、この本「だけ」では大損する人の損を減らす効果はあっても利益が出るようにはならない気がする。 『生命保険のカラクリ』★★  岩瀬大輔著。ライフネット生命の話としても面白いし、なにも考えずに生命保険に入っている人には見直しの機会になるかも。 『働かないって、ワクワクしない?』★  アニー・J・ゼリン...
科学技術哲学

外来種問題と検出バイアス

「生態系を破壊する」としてしばしば問題になる外来種・移入種。いったい何が問題なのかと思ったことはないだろうか。どうやって良いの悪いのと決めているのだろうかと。  私はあった。子供の頃だが。たぶん検出バイアスを考慮してなかったからだろうと思う。  要するに、はるばる遠いところからやってきた数匹の生き物が現地の環境や生物*1にやられてすぐ死んだり、増えも減りもせずほそぼそと生き続けているだけの場合、そ...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2013年4月版

『隣り合わせの灰と青春―小説ウィザードリィ』★  ベニー松山著。つまらなくはないが、以前読んだ続編『風よ。龍に届いているか』の方が大幅に面白かった。最近電子書籍化したとか。 BCCKS / ブックス - ベニー松山著『隣り合わせの灰と青春』 『ドーキンス博士が教える「世界の秘密」』★  リチャード・ドーキンス著。"The Magic of Reality"の邦訳。中学生ぐらいを対象に書かれているよ...
科学技術哲学

ジャレド・ダイアモンド『昨日までの世界―文明の源流と人類の未来』

イベントも見に行ったほど好きなジャレド・ダイアモンドの新刊。いわゆる国家以前の「伝統社会」から現代人が参考にできることがあるのではないかというテーマ。 The World Until Yesterday その1 - shorebird 進化心理学中心の書評など  例によってshorebird先生が読書ノートを連載中であるので詳しい内容はお任せ。  自分は特に気になったところと個人的に参考にしようと...
文化芸術宗教

ヨブ記の肝は『公正世界信念』の否定

『公正世界信念』のTweetについて、社会心理学者からの疑問 - Togetter ヨブ記タグについて - 東瀛倭族拝天朝  1を見て2を思い出し、見に行ったが、消えてしまっている。リンクはInternet Archiveに張っておく。  伝統宗教というのは一見古臭くて不合理に見える。見えるというか、もちろんある意味ではその通りである。  しかし、もっと古くから存在する――進化心理学的な意味で――...