シャロン・モアレム ジョナサン・プリンス『迷惑な進化―病気の遺伝子はどこから来たのか』

迷惑な進化―病気の遺伝子はどこから来たのか

 病気と進化の関係というのは比較的新しくかつ面白い、ホットな話題の1つ。これとかも面白いしね。この本も面白いんだけど、1章のへモクロマトーシスについての話で、

 そもそも瀉血という行為が世界中で何千年も続けられてきたという事実は、この行為に何らかのプラス効果があるということを示している。瀉血療法を受けた人が皆、死んでいたら、こんな治療法はあっというまに姿を消していたにちがいないからだ。

 ひとつだけ確かなことは、現代医学がいったんは見捨てた昔ながらの慣行は、それ以外の治療法では救えない人びとの命を救うのに役立っているということだ。現状の医学は理解していることより理解していないことのほうが多い。そのことをしっかり肝に銘じておくべきだろう。

 とかいう文章を見て「なんか危なっかしいなー」と危惧していた。たとえへモクロマトーシスに関しては正しくても、これは似非医療ビリーバーのテンプレ的な思考パターンだから。そしたら、最後の6章まで来てやっぱりm9(^Д^)プギャーッこいつアクア説信じてやがる。

 おまけに「老化のプログラミングは個体ではなく種にとって有益だったのだろう」とか、いつの時代の説だよ。面白い本であることは確かだけど、すでに自分である程度取捨選択できる人にしかお薦めできん。少なくとも括弧内の何がおかしいかわからない人には危険と思う。

参考リンク

おまけ

 アクア説→人類の祖先はカッパだったの?→河童

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