私は、デイトレード(以下デイトレ)はしたことがないし、今後もするつもりはない。人にも薦めない。そもそも仕事と両立できないし、仮にできたところで儲けられるとは思えない。
ただし、一般に言われているのと違って、デイトレで単なる偶然以上に儲け続けることができる人間がいることは否定しない。自分がそれであることを否定しているだけだ。
デイトレは先天的な資質が成功条件の大部分を占め、気力と体力を要求される厳しいスポーツであり、デイトレで大きく勝てる人間というのは、ぷよぷよの日本チャンピオンになれる人間と共通点が多いだろうと、私は考えている。
どちらも、先天的にある種の抽象的操作能力と反射神経と集中力に優れ、かつ長年の修練によって相手のほんの一瞬のわずかの動きから心理を読むことができるようになった人間だ。
市場はぷよぷよよりもさらに相当複雑で、心理の要素も大きいゲームであるため、日本チャンプクラスの人間は、まだ大会社のスパコンとアルゴリズムよりも若干上をいくことができるのだろう。
だが、将棋がコンピュータに追いつかれ・追い越されつつあるのと同様、この優位は早晩消え去り、二度と戻ってこないだろう。
そうなればデイトレで儲かるのは、証券会社と「デイトレで儲ける!」という本を出す人間のみとなる。私は証券会社ではないし、本を出す気もないので、デイトレで儲かる方法は一切ない。だから私はデイトレには関わらない。以上。
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おまけ
by 木戸孝紀
tags:ゲーム デイトレ 経済 投資
『虫を食べる文化誌』★
梅谷献二著。虫だー!
『ヒドラ――怪物?植物?動物!』★
山下桂司著。ヒドラだー!
『ベッドルームで群論を――数学的思考の愉しみ方』★★★★★
ブライアン・ヘイズ著。どこで知ったか忘れたけど、久々に素晴らしい数学エッセイ集。
『よりぬきあさりちゃん』★★★
室山まゆみ著。懐かしい。いま読んでも面白い。
『脳のなかの万華鏡—「共感覚」のめくるめく世界』★
リチャード・E・サイトウィック著、デイヴィッド・M・イーグルマン著。読み物としての面白さには少し欠けるが、意外と知らないことが多かった。
『神は数学者か?: 万能な数学について』★
マリオ・リヴィオ著。タイトル通りの内容。
『文庫 銃・病原菌・鉄 1万3000年にわたる人類史の謎』★★★★★
ジャレド・ダイアモンド著。名著の文庫化。オススメ。
『「知」の欺瞞――ポストモダン思想における科学の濫用』★★★★★
アラン・ソーカル著、ジャン・ブリクモン著。これも。
『ダニエル・カーネマン心理と経済を語る』★
ダニエル・カーネマン著。単に行動経済学ものなら他にもいいのがあるが。
『文明化の過程』★
ノルベルト・エリアス著。”The Better Angels of Our Nature”つながりで目を通す。単独で面白いかというと微妙だが興味深い。
『決着! 恐竜絶滅論争』★★★★
後藤和久著。コンパクトでちょうどいい。
おまけ
これが追悼動画になるとはなあ……。
by 木戸孝紀
tags:コミック 科学 経済 書評 数学 歴史
『イカの心を探る―知の世界に生きる海の霊長類』★★
池田譲著。結構おもろい。
『アフリカを食い荒らす中国』★★★★
セルジュ・ミッシェル著、ミッシェル・ブーレ著。邦題がクソだが、内容はとても興味深い。オススメ。
『生物の社会進化』★★★★★
ロバート・トリヴァース著。昔これで見たはずのエピソードを確認したくて借りてきたがこれじゃなかった。それとは関係なく内容は素晴らしいのでおすすめ。
『嘘発見器よ永遠なれ』★
ケン・オールダー著。興味深い。
『地球の論点 ―― 現実的な環境主義者のマニフェスト』★
スチュアート・ブランド著。ちょっと突っ込みたくなる部分もあったけど、タイトル通りの本としての役割は果たしてそう。
『霊長類のこころ―適応戦略としての認知発達と進化』★★
ファン・カルロス・ゴメス著。発達心理学とか好きな人には。
『パラドックス大全』★
ウィリアム・パウンドストーン著。お馴染みの著者。
『肩をすくめるアトラス』★
アイン・ランド著。Bioshockの世界観に影響を与えたと聞いて。確かに、ゲームのネタとしてはいい具合に壊れたおばちゃんだわ。単独で面白いとは言えない。
『1冊で知る ポルノ』★★
デビー・ネイサン著。タイトル通りの内容としてオススメはできる。
『モンテ・クリスト伯』★★★★
アレクサンドル・デュマ著。古さは否めないけど古典中の古典だから当たり前よね。
『カルト教団 太陽寺院事件』★
辻由美著。正直最近まで名前も知らんかった。なんでだろ。
『ダーウィン『種の起源』を読む』★
北村雄一著。まあいいと思う。
『最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか』★
ジェームズ・R・チャイルズ著。原発事故でホットな分野。
おまけ
これ今年? もっと昔に感じるということは、今年は充実してたのか?
by 木戸孝紀
tags:経済 書評 進化 政治
『合衆国再生―大いなる希望を抱いて』★★★★
バラク・オバマ著。もうすぐ大統領選の年。今更だがやっぱオバマはまともだ。もちろん私は選挙権ないけど再選を希望する。
『ぼくらはそれでも肉を食う―人と動物の奇妙な関係』★★★★★
ハロルド・ハーツォグ著。すばらしい。動物と人間の関係ものでは『動物感覚』以来の一押し。
『中流社会を捨てた国―格差先進国イギリスの教訓』★
ポリー・トインビー著、デイヴィッド・ウォーカー著。イギリスの暴動関連で読む。
『温暖化の“発見”とは何か』★★★★
スペンサー・R・ワート著。いいまとめ。クライメートゲートとかなんとか釣られてた向きは、せめてこれでも読んでからなんか言おうぜ。
『奇妙な経済学を語る人びと―エコノミストは信用できるか』★
原田泰著。まあ普通だけどいい。
『〈映画の見方〉がわかる本80年代アメリカ映画カルトムービー篇 ブレードランナーの未来世紀』★★★★
町山智浩著。著書を読むのは初めてだが、すげー面白い。やっぱこの人好きだ。
『失踪日記』★★★
吾妻ひでお著。実録アル中・ホームレス記。自分は元々飲めないからなる可能性ないけどアルコール依存症怖いです。雰囲気はだいぶ違うが『刑務所の中』も連想。
『人体冷凍 不死販売財団の恐怖』★
ラリー・ジョンソン著、スコット・バルディガ著。こえー。やっぱり不死というトピックはカルトに結びつきやすいのね。
おまけ
by 木戸孝紀
tags:映画 科学 経済 書評 政治
『悩ましい翻訳語―科学用語の由来と誤訳』★
垂水雄二著。いやエロい意味ではなく。「ギニア豚」って何でしょう?
『虫歯になる人、ならない人』★★★
西川義昌著、白石拓著。合言葉は「歯は臓器」。コンパクトでいい感じ。自分の将来の健康のためにも、小さい子供がいる人は子供のためにも、おすすめ。
『知覚は幻 ラマチャンドランが語る錯覚の脳科学』★
V・S・ラマチャンドラン著、D・ロジャース=ラマチャンドラン著、北岡明佳監修、日経サイエンス編集部。薄くて大きく図が豊富。錯視・錯覚や関連する脳科学が好きだが、ラマチャンドランの本を読むのは面倒という人に最適。
『荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論』★★
荒木飛呂彦著。映画にしか興味ない人には薦めないが、ジョジョ好きは必見。ホラー映画が見たくなった。
『プログラマが知るべき97のこと』★
大勢の著者が見開き2ページで1テーマずつ語る。有益なエピソード多い。
『世界言語文化図鑑―世界の言語の起源と伝播』★
バーナード・コムリー、スティーヴン・マシューズ、マリア・ポリンスキー編。見てるだけで面白い。こういうのも生物図鑑と同程度に、学校の図書室とかに常備されるようにならないものかね。
『エイズを弄ぶ人々 疑似科学と陰謀説が招いた人類の悲劇』★★★★
セス・C・カリッチマン著。『抑圧された記憶の神話』以来の怖面白さ。忘却からの帰還のおかげで多少は知っていたが、聞きしに勝る悲惨さ。エイズ否定論に限らず、疑似科学あるいは陰謀論一般についての本としても大変有用。おすすめ。
『海賊の経済学 ―見えざるフックの秘密』★★★★
ピーター・T・リーソン著。すごく面白い。shorebird先生のまとめが非常に正確なので、それ見て興味がある人はぜひ。
おまけ
無法と経済活動。
by 木戸孝紀
tags:陰謀論 映画 経済 言語 書評
他人の家計簿なんてものは、なかなか見られるものではない。見られたらきっと面白いだろう。
昔の人の生活なんてものは、なかなか見られるものではない。見られたらきっと面白いだろう。
では、昔の人の家計簿が見られたらどうだろう? もちろん、めちゃくちゃ面白い。超オススメ。
内容そのものは本を読んでもらうとして、あとがきから教訓的な部分を二箇所メモしておきたい。
「歴史とは過去と現在のキャッチボールである」学生時代、ふと教室の片隅で耳にしたこの言葉に、私は静かな感動をおぼえた記憶がある。歴史とは、いまを生きる我々が自分の問題を過去に投げかけ、過去が投げ返してくる反射球をうけとめる対話の連続。つまりは、そう考えたい。歴史はきまった史実を覚える「暗記物」ではないのだ。
大きな社会変動のある時代には、「今いる組織の外に出ても、必要とされる技術や能力をもっているか」が人の死活をわける。
おまけ
「たくさんのことが分ったのですから。 生きている人たちの ために。」
by 木戸孝紀
tags:経済 社会 書評 歴史
『ライフゲイムの宇宙』と『囚人のジレンマ』の二大傑作でうちではお馴染みウィリアム・パウンドストーンの行動経済学本。
それらと同等とまでは言えないが、かなり面白い。
「価格」というものがいかに曖昧模糊とした人間的な構築物であるかということが繰り返し強調される。
この場でただ一言だけ憶えておくならば「ふっかけた方が得」か。
タイトル通り面白いだけでなく実益につなげることもできそうなので、営業や交渉に携わる人は一度読んでおくとよいかも。
参考リンク
関連書籍
おまけ
ギャンブルにかかる心理の話も。
by 木戸孝紀
tags:科学 経済 書評 心理 歴史
コンテナ輸送というものは、あまりにも見慣れすぎていて、随分昔からあったことのように思ってしまうが、現代的な意味でのコンテナ輸送は、実はたかだかここ半世紀程度のものに過ぎないらしい。
昔の海上輸送では、小分けの荷物を沖仲仕と呼ばれる男達が毎回毎回積み方を工夫しながら、いちいち積み下ろししていた。時間がかかる上に、荷抜きと呼ばれる盗みも横行していた。
コンテナ化はこれらの欠点を解消し、輸送コストを大幅に下げ、世界の物流を変えた。今日のグローバルな経済的統合はこの「箱」なしには成り立たない。
非常に面白かった。特に最初の数章が。Wikipediaのコンテナの項目も非常に充実しているので、まずそこを読んでみるのがいいかも。
ちょっと話はずれるが、写真のように、うちの本棚は丸々一段が100円ショップで買ったプラスチックの箱で専有されている。前々回の引っ越しの時に思いついた方法だ。
この方法によらずして、これだけの細かいものを収容して、かつ取り出しやすいように保つのは困難なのではないか。コンテナリゼーションと何か共通するものがあるかもしれない。
おまけ
by 木戸孝紀
tags:ライフハック 経済 書評 輸送 歴史