最近読んだ本、またはずっと紹介したいと思っていた本の中から、個別エントリにするタイミングがなさそうなものを、まとめて一挙紹介。
★は1-5個でオススメ度。人に薦める価値がまったくないと思うものはそもそも取り上げないので、1個でもつまらないという意味ではない。
『南極1号伝説―ダッチワイフの戦後史』★★
高月靖著。雑学として普通に面白い。「エロと戦争は文明発展の原動力」的な言い方はよくされるが本当だわな。
『オバマの本棚 ―人を動かす言葉の裏に膨大な読書あり』★
旬は逃したが、まじめな印象でよい。
『平気でうそをつく人たち―虚偽と邪悪の心理学』★★
M・スコット・ペック著。ある種の「悪人」の心理の話としては面白いが、この人どうもキリスト教の「人の心の中で神と悪魔が闘っている」という観念を単なる比喩以上のものとして信じているようで、不信心者としては「一番治療が必要なのは本人なんじゃねーの?」と茶々を入れたくなる。
『愛と心理療法』★★★
同じくM・スコット・ペック著。こちらの方が面白い。巻末の進化と生物のあたりがどうしようもなく非科学的というか時代後れだが、そこが主題ではないのでギリギリ許せる。「それは時間をかけようとしないからだよ」というのは応用範囲の広いいい戒めの言葉だと思う。
『新しい霊長類学』★★
京都大学霊長類研究所著。ブルーバックスとして普通にいい内容。興味のある人の最初の一冊におすすめ。
『進化しすぎた脳 中高生と語る[大脳生理学]の最前線』★★★★
池谷裕二著。ブルーバックスとしてとてもいい感じ。脳関係は変な情報が溢れているので免疫を付けておく意味でも。
『フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略』★
クリス・アンダーソン著。この本が無料じゃないのに売れてしまうのも「フリー」の持つ魔力なのだっ!
『反・進化論講座―空飛ぶスパゲッティ・モンスターの福音書』★
ボビー・ヘンダーソン著。実はまだ紹介してなかった。問題意識もユーモアも完全にアメリカ文化が前提なので、これ自体が面白いかというと微妙だが、インテリジェント・デザイン問題に興味がある人は押さえておくべき。
『科学にわからないことがある理由―不可能の起源』★★★★
ジョン・D・バロウ著。邦題がいまいちだが、著者の本の中でも特におすすめ。ちなみに原題を直訳すると『不可能性―科学の限界と限界の科学』。
『いかにして問題をとくか』★★★
G.ポリア著。いい本だとは思うけど、ちょっと遅かった感が。中学生ぐらいの時に読んでおきたかったかな。邦訳版がえらく古くさいのしかないのがちょっともったいない。もうちょっときれいに復刊すればいいのに。
おまけ
進化しすぎた喃!
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