シンギュラリティ(技術的特異点)はとっくに過ぎている

ポスト・ヒューマン誕生―コンピュータが人類の知性を超えるとき

 最近UIEジャパンに入社した山宮隆さんのエントリを読んでいて、いつかしようと思っていた技術的特異点の話を思い出した。

 私はレイ・カーツワイルの言うような意味でのシンギュラリティの概念は眉唾だと考えている。

 確かに、いかなる人間よりも賢い人工知能を作ることはそう遠くない将来に実現する。(考えようによっては既にできている。)しかし、そのAIを作る(作った)のは、人類文明であって人間ではない。

 そのAIは人間より賢いかもしれないが、それを作った人類文明より「賢い」わけではないし、それが人類文明を大きく変容させることなどない。

 私の考えは、知っている限りでは、このケヴィン・ケリーに一番近い。

 たとえ話でざっくり言えば、私の腸に住んでいる大腸菌界のレイ・カーツワイルは「まもなく特異点がやってきて超菌が誕生するだろう!」と言っているに違いない、ということだ。

 タイムテレビで過去をありのままに観察できたとしても多細胞生物誕生の瞬間を特定することなどできないのと同じように、超人類誕生の瞬間を確定することはできないだろう。

 しかし、確定はできなくても、多細胞生物の誕生がすでに過ぎていることが明らかなように、超人類の誕生もすでに過ぎている。おそらくは言語の進化と文字の誕生あたりの時期に。

おまけ

 謎の技術。

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