木戸孝紀

WEB情報通信

無断リンク禁止論争

猿はリーダーオスと目を合わせたら攻撃される。戦闘機にレーダー波を照射したらミサイルを撃たれる。「注目する」というのは攻撃の予備動作であり本来的に挑戦的な行為だ。 猿が平穏に向き合うには敵意のないことを表明する行動、すなわち「挨拶」をしなければならない。しかし、現代人はお互い道ですれ違ってもいちいち挨拶などしない。それは、社会が整備され実際に危険人物と行きあう可能性が低くなった膨大な数の人間にいちい...
ゲーム森羅万象

もうすぐルートやループを持つ映画が作られるはず

ひぐらしをきっかけにサウンドベルをいくつかプレイしていて今さら気がついたことがある。それは、 サウンドノベルにはループ世界・平行世界ネタがとてつもなく多い。 ということ。そのこと自体には特に不審はない。選択肢があり、複数回プレイするサウンドノベルは、システム的・必然的に平行・ループ世界の概念を想起させるからだ。 また、こういう説明もできる。サウンドノベルを作るのに必要な要素を貴重な順に並べると、背...
文化芸術宗教

ルカイヤ・ワリス・マクスウド『イスラームを知る32章』

キリスト教徒から改宗したイギリス人女性の著作。西側文化の視点を持っているだけに、日本人にも読みやすいはず。入門用におすすめと思われる。以下読書メモ。基本アッラーの他に神はなく、ムハンマドはアッラーの使徒である。イスラーム「神の教え」ムスリム「神に服従する者」ムハンマド預言者。あくまで人間。クルアーン「誦まれるもの」ムハンマドに掲示された神の言葉。7世紀から一度も加筆、削除されない。23年間にわたっ...
科学技術哲学

囚人のジレンマと差別的しっぺ返し

戦略ゲーム『繰り返し囚人のジレンマ』記念大会開催 繰り返し型囚人のジレンマは、現実社会のモデルとして有名なもの。 このモデルでは常に協調するお人好しの「天使」も常に裏切る「悪魔」も生き残ることはできない。天使は食い物にされ悪魔は自滅する。 このモデルで最終的に安定して生き残ることができるのは「しっぺ返し」という、自分からは裏切らない(最初は協調を出す)次からは常に相手の前の手をまねる たったこれだ...
アニメコミック

蟲師第4回枕小路

枕小路は特に好きな話なので初めて生放送を観た。やっぱりいい話だ。「蟲師」全体を貫く思想をよく表現していると思う。(以下ネタバレあり)蟲は良いことも悪いことも引き起こす。人の考える「なぜ」や「どうして」は通用しないただ生を遂行しているだけ。蟲にも人にも、誰にも罪はない。ただ性質を理解するよう努める。絶てないなら騙し騙しでも共生するしかない。 男は刀で斬って殺すという荒っぽい対応をしたせいで、夢で妻子...
アニメコミック

やっぱりアニメ『蟲師』が良い

3話まで観たがどれも最高に良い。原作がイマジネーションに表現手段が追いついてない感があるだけに忠実なアニメ化でも新鮮味がある。私がリアルタイム(録画ではあるが)にアニメを観るのは実に『マサルさん』以来だ(笑)。公式サイト放送スケジュール
文化芸術宗教

ジェイムズ・M.ケイン『郵便配達夫はいつも二度ベルを鳴らす』

「内容は知らなくても名前は知っている小説コンテスト」なんてものがあったら、アンドロイドは電気羊の夢を見るか?とトップを争いそうなこの作品。 昔は『POSTAL』みたいな話だと思ってました。というか、この小説が元で郵便配達夫がキ○ガイの代名詞になったのかと勘違いしてました。 しかし、内容は全然違います。犯罪ものには違いないのですが1934年の作品ということもあり、主人公は現代の視点から見ると至ってま...
アニメコミック

もっと人を殺しましょう

『鋼の錬金術師』(以下ハガレン)がいよいよ核心に迫ってきたようで面白いです。やはり現在連載中の少年漫画では群を抜いています。海外でも人気らしいですし、誰もが認める面白さと言えるでしょう。 しかし、なぜ面白いのかを考え始めるとハガレンほど難しい作品もないです。個々の要素に分解してみると特別優れているところが1つもなく、むしろ古くさいと感じるところばかりだからです。 アニメ化でブームになった頃、錬金術...