ガイア教の天使クジラ ガイア教の天使クジラ4 反捕鯨は科学や論理的整合性の問題ではない 【第3回】 【目次】 【第5回】 「少なくとも一部のクジラは増えている。科学的証拠を突きつけて商業捕鯨を再開させよう。文化帝国主義反対!」 まあこのあたりが捕鯨賛成派の最大公約数的な主張だろう。気持ちは分かるが、残念ながらあまり意味がない。 確かに、かつてクジラは獲り過ぎで数が減ったから保護しなければならないということになった。そこに異論のあるという人はいないはずだ。*1しかし、今やそれだけで... 2007.8.10 ガイア教の天使クジラ
ガイア教の天使クジラ ガイア教の天使クジラ3 反捕鯨は食肉業界の陰謀でも文化帝国主義でも人種差別でもない 【第2回】 【目次】 【第4回】 実は、前回までで、私の言うべきことは全て言った。あとはこれを何度も繰り返し、少しずつかみ砕きながら実例を交えて解説していくだけである。 要点は反捕鯨問題は本質的に宗教問題であるということだ。だが、いきなり信じろと言われても無理だろう。この一言を本当の意味で理解してもらえるようになることがこのシリーズの目的である。 反捕鯨問題は、単なる環境保護問題でも、単なる... 2007.8.10 ガイア教の天使クジラ
科学技術哲学 「秀でた額」の意味するもの さて、『人イヌにあう』コンラート・ローレンツのエントリ最後の問題になんと答えただろう? 大多数の人は「背」と入れたのではないかと予想しているのだが。 私も知らなければ「背」と入れただろうと思う。日々野獣の脅威に晒されていた原始の人類の群にあってリーダーの資質として重要だったのは知恵と経験に加えて、体が大きく頑健であることであったに違いない。何か問題でも? いや、何も問題はない。正解は「額」であ... 2007.8.3 科学技術哲学
科学技術哲学 コンラート・ローレンツ『人イヌにあう』 「動物」と言ったとき最初に連想されるのはまずイヌかネコだろう。「刷り込み」の発見等の功績によりノーベル医学生理学賞を受けたコンラート・ローレンツのイヌネコ限定エッセイ集である。 彼の『ソロモンの指輪』は私が誰に対しても絶対の自信を持っておすすめする本の一冊である。彼の動物にたいする限りない知識と愛情の深さには敬愛の念を抱かずにはいられない。この本もイヌ・ネコが好きか嫌いかに関わらず楽しめるだろう... 2007.7.29 科学技術哲学
科学技術哲学 ドナ・ハート ロバート W.サスマン『ヒトは食べられて進化した』 ヌーやインパラのような動物がライオンやハイエナに捕まってもりもり食われている。テレビの自然番組でお馴染みの光景である。 では霊長類――いわゆる猿――がヒョウやトラに捕まってもりもり食われている場面を見たことがあるだろうか? 私は昔この手の番組を平均よりかなり頻繁に見ていたと思うが、そんな場面は全く見たことがないと断言できる。 これは何らかの真実の反映なのだろうか? つまり猿は賢くて強いから他... 2007.7.11 科学技術哲学
ガイア教の天使クジラ ガイア教の天使クジラ2 “存在の大いなる連鎖”の概念とその変遷 【第1回】 【目次】 【第3回】 存在の巨大なる連鎖よ、神より始まり、 霊妙なる性質、人間的性質、天使、人間、 けだもの、鳥、魚、虫、目に見えぬもの、 目がねも及ばぬもの、無限より汝へ、 汝より無に至る。より秀れしものに我等が 迫る以上、劣れるものは我等にせまる。 さもなくば、創られし宇宙に空虚が生じ、 一段破れ、大いなる階段は崩れ落ちよう。 自然の鎖より輪を一つ打ち落とせば、 十分の一、千分の一... 2007.6.14 ガイア教の天使クジラ
ガイア教の天使クジラ ガイア教の天使クジラ1 個人的回想と主題の提示 【目次】 【第2回】 最近IWCの総会があった関係でいくつか反捕鯨問題のニュースを見かける。 痛いニュース(ノ∀`):“日本の怒り爆発!” 「国際捕鯨委員会(IWC)脱退も」 日本政府表明…新機関設立も 痛いニュース(ノ∀`):【捕鯨問題】「日本の対応は子どもじみたかんしゃく。母親は子供のかんしゃくを認識するものだ」…オーストラリア環境相 他にも探せばいくらでも出てくると思うが、議論はたぶん私... 2007.6.4 ガイア教の天使クジラ
科学技術哲学 人類の歴史はたったいま変曲点を通り過ぎたところ 固定リンクのURLを見ているとこのエントリが300個目のエントリになるようなので記念にちょっと大風呂敷を広げてみることにする。 このブログへは「ポルポト 笑ってはいけない 泣いてはいけない」等の検索フレーズでのアクセスが毎日のようにある。多くが映像の世紀に関連する検索だと推測される。(参考) こんな特に意識もせずに書いたエントリに未だにアクセスがあるということは、映像の世紀がいかにすごい番組だ... 2007.5.22 科学技術哲学