ニコ動マイリスト

10年1月のマイリスト

10年1月のマイリスト。
アニメコミック

花沢健吾『アイアムアヒーロー』

最近連続していい評判を聞くので、引っ越し準備の息抜きに、1巻を注文して読んだ。確かにすごく面白かった。 大急ぎで2巻も続けて注文しようと思ったらAmazonで品切れになってる。そりゃなるわな。死ぬほど使い古された題材に思えても、ちょっとした工夫と表現力次第でまたすごく面白くなる、という好例かもしれない。 何言ってもネタバレになりそうなので、曖昧な言い方しかできないが、オカルトホラーグロ下ネタ 描写...
文化芸術宗教

教皇庁文化評議会/教皇庁諸宗教対話評議会『ニューエイジについてのキリスト教的考察』

ニューエイジについてのキリスト教的考察(公式) ニューエイジが日本人にとって極めて理解しにくい理由は、それが基本的に西洋思想、とりわけキリスト教と近代科学に対するアンチテーゼだからだ。 ある程度まで当たり前で、仕方のないことだが、日本人はキリスト教についてよく知らない。*1「○○」をろくに知らないのに「○○への反発」を正確に理解できるはずがない。 そこを上手いこと補うために推薦できるいい本がないか...
科学技術哲学

スタンレー・ミルグラム『服従の心理』

よく教科書にも載ってる有名なミルグラム実験の本。スタンレー・ミルグラムはスモール・ワールドの概念の先駆者としても有名。 一応、旧版で読んだような記憶はあるが、「服従の心理」はスゴ本: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる で、山形浩生氏の批判というのに興味を持った。 確かに、山形氏の批判は、どれもいいところを突いていると思う。この実験の今日的な解釈として同意できる部分が多い。おすすめ...
映画・ザ・ムービー

『サロゲート』 オススメ度 5/10

映画【サロゲート】オフィシャルサイト 「サロゲート」と呼ばれる遠隔操作の義体を使って、生身の体は家で寝転んだまま仕事でもホビーでも好きに行うことができる技術が一般化した時代。 かつてダイハードな肉体で鳴らしたジョン・マクレーン刑事も、寄る年波には勝てず(主に髪が)、義体で捜査をしています。 奥さんとも相変わらずうまく行っていないところに、泣きっ面に蜂。「くらえッ! スタンド『フランケンシュタイン・...
文化芸術宗教

蔡志忠 野末陳平『マンガ 禅の思想』

昔見たあるコマを利用したくて再読したついでに。 禅問答というのは、通俗的には訳のわからん問答の代名詞的に使われていますが、実際にもやっぱり訳のわからん問答です。 いくら「二元論的な思考を乗り越えるための」とかなんとか理屈をつけてみても、結局やってることは 「全然違う! まったく逆! お前は何も悟ってない!」 とお互い言い合って、気圧された方が負けというだけなのです。 ……あれ? 意外と現代も変わら...
アニメコミック

荒川弘『百姓貴族』

荒川弘さんの農家エッセイ漫画『百姓貴族(1)』(新書館)が面白い - みやきち日記 経由で知る。これは確かに最高級に面白い。もっと人を殺しましょう 神は細部に宿り給う で以前注目したように、『鋼の錬金術師』は、現代少年マンガを薄く広く覆っている「不殺」的発想を一歩破って進んでいるように見える。 このことが、作者荒川弘の農家出身という属性に寄っているのではないかという考えは以前から持っていたが、これ...
文化芸術宗教

田中芳樹『銀河英雄伝説』

銀河英雄伝説 ON THE WEB銀河英雄伝説 - Wikipedia ここで言及したので、記憶に上ってきた。 多分一番有名な架空歴史ラノベ。ヤン・ウェンリーってユルいヒーローの先駆けなんじゃないだろうか。 ちゃんと読み直したわけじゃないが、今考えるといろんな意味で「911もオウムもソ連崩壊も起きてないときの小説だなあ」と思う。 「話の展開に詰まったらとりあえず原理主義的宗教のテロで誰か殺しとけ」...