政治

ガイア教の天使クジラ

ガイア教の天使クジラ44 アーサー・C・クラーク『海底牧場』 1/5

【第43回】 【目次】 【第45回】 今回取り上げるのは、前回のハインラインに続いて海外SF御三家*1、正真正銘のSF作家、アーサー・C・クラークの『海底牧場』(1957)である。 前回の『異星の客』よりも4年前だが、まあ細かいことは気にするな。今は、最低でも10年単位で考えるような時代精神の話をしているのだから、それぐらいは誤差だ。 短めで適度なスペクタクルがあり、ある意味王道ビルドゥングスロマ...
ガイア教の天使クジラ

ガイア教の天使クジラ43 ロバート・A・ハインライン『異星の客』 2/2

【第42回】 【目次】 【第44回】 しかし、同じものを仮託されていても、『失われた地平線』に比べて、マイクがコンウェイやシャングリラのラマ僧と比べて、大きく変わった部分もある。 すでに公民権運動の時代でもあり、マイクが「白人」である*1ということをいったん置けば*2あからさまな白人優越の意識は、もはや見られない*3。 キリスト教より異教が優れているのではないかという意識は、その場だけの単なるネタ...
ガイア教の天使クジラ

ガイア教の天使クジラ42 ロバート・A・ハインライン『異星の客』 1/2

【第41回】 【目次】 【第43回】 また1年以上間が開いてしまった。このまま年に1回のようなペースだと、100歳まで長生きしても未完に終わってしまいそうなので、なんとしてでもペースを上げようと考えている。 今回取り上げるのは、今度こそ、押しも押されもせぬSF作家の正真正銘SF小説、ロバート・A・ハインライン『異星の客』(1961)である。 前回同様、いま読んで面白い小説だとは言いがたいので、長く...
科学技術哲学

わいせつとは性が年配の男性にとって適切に管理されていない状態

歴史上「わいせつ」の要件を具体的に示しえたためしがない、というのはよく言われることで、それはそれで正しいと思われる。 だが進化心理学的視点に立てば「わいせつ」を過不足なく単純に定義することは容易だ。性が社会≒権力≒年配の男性(の同盟)にとって適切に管理されていない状態 だ。そもそも具体的にどんな行為や表現であるかは問題ではないのだ。たとえば、一夫一婦制は社会的にひとつの安定解だから、夫婦間の性は基...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2016年8月版

『ゲノム革命―ヒト起源の真実―』★★ ユージン・E・ハリス著。地味ながらよい。『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』★★★ 永田カビ著。pixivで知った。レズ風俗は話の枕でメンヘルに関する自伝エッセイ。絵も文もうまくて意外な面白さ。『メンタルが強い人がやめた13の習慣』★★ エイミー・モーリン著。ありがちだけどいいまとめ。『ヤバすぎる経済学』★★★ スティーヴン・D・レヴィット著、スティーヴン...
ガイア教の天使クジラ

ガイア教の天使クジラ41 ジェームズ・ヒルトン『失われた地平線』

【第40回】 【目次】 【第42回】 あのハンターハンターさえ連載再開するぐらいだから自分も頑張ろうと思ってこのエントリを書き始めたら、書き上がるまでに再び休載してしもた(笑)。まあ仕方ない。始めよう。 今回取り上げる作品、記念すべき後半戦最初の作品は、ジェームズ・ヒルトン『失われた地平線』(1933)である。 未来・SFの世界にご案内しようとか言っておいて*1いきなり普通はSFに分類される作品で...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2016年6月版

『東方鈴奈庵 〜 Forbidden Scrollery.(5)』★★★ 春河もえ著。ZUN原作。ぬえ・文・聖etc. まだまだ面白い。『おひさま もっちゃん! 漫画家パパの育児日記』★★ 丸本チンタ著。なかなかおもろい。『親バカと言われますが、自覚はありません。 イクメンパパの奮闘日記』★ 丸本チンタ著。上の実質前編?『生物はなぜ誕生したのか:生命の起源と進化の最新科学』★★★★★ ピーター・ウ...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2016年4月版

『たんぽぽ娘』★★ ロバート・F・ヤング著。表題作がやはり一番いい。魔夜峰央の短編でこれが元ネタになってるのがあったような。『人体六〇〇万年史 ── 科学が明かす進化・健康・疾病』★★ ダニエル・E・リーバーマン著。個別にはすでに知ってる話ばかりのようだが、面白い。『アメリカの世紀は終わらない』★ ジョセフ・S・ナイ著。タイトルだけから大体再現できそうな順当な内容だけど。『話しづらいけれど、話して...