政治

政治経済社会

センディル・ムッライナタン エルダー・ シャフィール『いつも「時間がない」あなたに:欠乏の行動経済学』

センディル・ムッライナタン著、エルダー・ シャフィール著。原題"SCARCITY: Why Having Too Little Means So Much"(『欠乏:なぜ少なすぎる分しか持たないことがそれほど多くのことを引き起こすのか』) 何かに集中すると、それ以外のことはおろそかになる 貧しいと、裕福な時よりも、やりくりを心配しなければならない 予測不能なトラブルによる被害は、それを吸収する余裕...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2014年4月版

『スティーヴ・フィーヴァー ポストヒューマンSF傑作選』★  グレッグ・イーガン他著。ほぼイーガンの目的。まあまあ面白かった。 『刑事司法とジェンダー』★  牧野雅子著。確かApeman氏経由。教科書的だけどいい。 『異端の統計学 ベイズ』★  シャロン・バーチュ・マグレイン著。面白い。 書評 「異端の統計学ベイズ」 - shorebird 進化心理学中心の書評など 『クライシス・キャラバン―紛争...
政治経済社会

岡田斗司夫『「世界征服」は可能か?』

The Better Angels of Our Nature その48  - shorebird 進化心理学中心の書評など  で出てきたので興味を持った。  ポイントは一行で表すことができる。 「征服」という概念は収奪的制度下でなければ意味を成さない  ということだ。  それは、アメリカ合衆国が残りの世界全部を合わせたより強大な軍事力を持ちながら、なぜ他国を次々と侵略・征服していかないのか? と...
アニメコミック

東方Projectの月はアメリカ合衆国である説 〜『東方儚月抄』解釈〜

完全に書く機会を逃した何年も前のネタだが、未だに他で見ることがない話なので、消すのももったいない。要点のみの縮小バージョンで公開。  本当はこの前に、博麗霊夢・八雲紫・幻想郷についてのそれぞれ単独エントリがある予定だったので、唐突に感じるところがあるかもしれないが御容赦されたし。 要旨  東方Projectの月――もう少し限定すると『東方儚月抄』の月の都――はアメリカ合衆国の象徴であると考えること...
政治経済社会

抜き打ちテストのパラドックスと核抑止ついでに原発事故

抜き打ちテストのパラドックスは、今週中に、という条件がなければ、推論の出発点がなくなり、そもそも発生しない。 まず、金曜日にテストはできない。木曜の晩に金曜日にテストがあることがわかってしまうため。 よって、木曜日にテストはできない。水曜の晩に木曜日にテストがあることがわかってしまうため。 よって、水曜日にテストはできない。火曜の晩に水曜日にテストがあることがわかってしまうため。 よって、火曜日に...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2013年5月版

『進撃の巨人』★★★★★  諫山創著。アニメ化きっかけにちゃんと読んだら、なんだこれ。めちゃくちゃおもしれえじゃねえか! 『アンベードカルの生涯』★  ダナンジャイ・キール著。恥ずかしながら最近まで名前も知らんかった。 『謎のチェス指し人形「ターク」』★  トム・スタンデージ著。存在自体は昔から知ってたが、思ってたよりずっと高度なものだったようだ。 『銀河パトロール隊―レンズマン・シリーズ〈1〉』...
WEB情報通信

邪悪なグーグル様を初体験

邪悪にならぬをモットーとするGoogle様が時折見せる邪悪な側面については、見聞きしてはいたものの、初めて自分で体験した。  ずっと放置状態のGoogle Adsenseに何かのきっかけでログインしたら、メッセージ欄に「サイトへの AdSense 広告配信が停止されています」とかいうのが来ていた。自分では気づいてなかったが、そういえば確かに出てないようだ。  何が問題なのかと見てみれば、こうだ。(...
政治経済社会

「核しか持たない軍隊」は「”F**k You!!”しか言えない外交官」と同じ

あまり時間的に余裕がないので、また没ネタ掘り起こし。 「核兵器さえ持てば他の兵器はいらないんじゃないの?」という疑問への回答 - 【移転済】リアリズムと防衛を学ぶ  を読んでいてタイトルのような表現が頭に浮かんできた。  まあ戦争が外交の延長であるということを認める人には、ほとんどトートロジーであろうが、一言で要点を記憶するにはいいのではないか。