おすすめ本書評まとめ2020年2月版

『すばらしい新世界』★★★

 オルダス・ハクスリー著。『1984年』と並び称されるディストピアものだけど、そちらほど読んでる人いない印象ある。確かに今読んでも面白いのは『1984年』の方。こちらは、生まれつきの階級固定を除けば普通の現代社会じゃん、という印象になってしまうから、そのせいかも。

『事実はなぜ人の意見を変えられないのか-説得力と影響力の科学』★

 ターリ・シャーロット著。特に目新しい話はないけど、タイムリーで大事な話。

『息吹』★★★★★

 テッド・チャン著。2冊目の短編集。『あなたの人生の物語』には一歩及ばないかも知れないが、表題作『息吹』が圧倒的に素晴らしい。この人に通底する「隔絶に向き合う」テーマと、スチームパンク(?)モチーフがひとつの作品として上手く合体した感じ。

『コラプション:なぜ汚職は起こるのか』★★★★★

 レイ・フィスマン著、ミリアム・A・ゴールデン著。汚職に関する啓蒙書。これは思いも寄らなかった、というような話はないと思うが、全体として啓蒙書として素晴らしい。

『日産vs.ゴーン 支配と暗闘の20年』★

 井上久男著。時事ニュース関連として。面白かった。

『十角館の殺人』★★

 綾辻行人著。名前も概要もなんとなく知ってはいたが、実はちゃんと読んだことはなかった。今でも知らずに読んだら普通に面白いだろうと思う。これが1987年作品となれば、当時はそれはすごかったのだろう。色々影響を与えたというのも改めて納得。

『絶滅できない動物たち 自然と科学の間で繰り広げられる大いなるジレンマ』★★★

 M・R・オコナー著。原題”Resurrection Science”(復活科学)いわゆる「種の保存」の現実にまつわる色々な話。深くて面白い。

『魔王: 奸智と暴力のサイバー犯罪帝国を築いた男』★★

 エヴァン・ラトリフ著。ノンフィクションだとにわかに信じがたい。ネット時代ならではの犯罪で面白い。

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