政治経済社会

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グレゴリー・クラーク『10万年の世界経済史 』

10万年の世界経済史 - 情報の海の漂流者  で知って、面白そうだと思って借りてきた。なかなか面白かった。以下は私の超要約。 1800年ぐらいまでの地球の標準的な人類は、1人あたりで見ると、狩猟採集生活をしていた新石器時代と比べて、有意に豊かになっていたとは言えない。ずっと生存スレスレだった。 その理由は、技術の緩やかな進歩などによる資源増加は人口の増加で、気候変動や疫病による不作などによる資源減...
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トニー・ブザン『ザ・マインドマップ』

なんだか有名なので一応目ぐらい通しておくかと図書館で借りてきた。  本そのものはオススメしない。初っ端から脳が脳がと典型的なビジネス本的ノリ全開で、そういうもんだとわかってはいても好意的にはなれない。  「マインドマップは登録商標です」と高らかにうたっているので、望みどおり使ってやらん。こんなもん普通に「図」とか「絵」と呼べばいいのだ。  要するに、この本の主張は一行でまとめられる。 もっと紙に色...
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クリス・ヘッジズ『本当の戦争―すべての人が戦争について知っておくべき437の事柄』

こういう「冷静な頭と温かい心」的な感じは好き。そでより。 戦場特派員として、15年にわたり、中南米、アフリカ、中東、バルカン半島など、世界中の紛争地をかけめぐって報道してきた前線記者が、豊かな経験を活かし、戦争とはなにかをQ&A方式で事細かに示したのが本書である。 現代の強力な武器や爆発物が、命を奪うだけでなく、人間にどんな傷を残すのか。現役の兵士や退役軍人、さらには医師、心理学者などに取材を重ね...
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「市民、あなたは幸福ですか?」

国民の「幸福度」を調査へ=新成長戦略の指標に?政府 2月28日14時3分配信 時事通信  鳩山由紀夫首相は28日、首相公邸で菅直人副総理兼財務相や仙谷由人国家戦略担当相らと会い、新成長戦略の具体策取りまとめに向け、国民の「幸福度」を調べる方針で一致した。具体的な調査項目を詰めた上で、3月初めにも着手する。  会談後、仙谷氏は公邸前で「単なる数字のGDP(国内総生産)だけじゃない成長をわれわれがどう...
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なんで定期借家契約なんだろう?

今度引っ越すことになっている部屋は、会社に至近で割と綺麗で設備も整っている割には、そこそこ安い。  しかし、ひとつだけ変なところがあって「定期借家契約の物件で、1年単位の契約で更新はなく、2年目以降も続けて借りる場合は家賃が大幅に高くなる」というのだ。  なんのためにそういうシステムにしているのか聞いてみると「中期出張などの入居者を頻繁に入れ替えて、その合間にハウスクリーニングを入れることで、部屋...
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歴史の振り子と螺旋階段

政治や文化の歴史は、振り子のように左右に振れるというが、この人口に膾炙したイメージは、いささか単純すぎると思う。  歴史は一度きりの現象で、決して繰り返したりはしない。もちろん、 歴史は同じようには繰り返さないが、韻を踏む。 The past does not repeat itself, but it rhymes. (マーク・トウェイン - Wikiquote)  という言葉がすでにあるが、振...
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女性器切除か女子割礼か

エドワード・オズボーン・ウィルソン『知の挑戦―科学的知性と文化的知性の統合』 長谷川寿一 長谷川真理子『進化と人間行動』 ドナルド・E・ブラウン『ヒューマン・ユニヴァーサルズ―文化相対主義から普遍性の認識へ』  ここしばらくヒューマン・ユニバーサルの話題を並べていたのは何故かというと、ちょっと前*1に見かけた一連の女性器切除の話題に関して、一言だけ触れておきたいと思ったから。 女性器切除 ちょっと...
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リチャード・E. ニスベット ドヴ・コーエン『名誉と暴力―アメリカ南部の文化と心理』

『みんなの進化論』で言及されていて面白そうだったので読んだ。以下は超要約。  アメリカ南部の文化が、端的に言ってマッチョ的だというイメージは広く知られている。しかし、南部人は単に何に関しても暴力的というわけではない。自分自身や女性親族の「名誉」を守るという文脈で、特に暴力を許容する傾向がある。  よく言われてきた「奴隷制のせいで良心が摩滅しちまったんだよ」という類の説明は、「社会制度が暴力肯定を助...