アニメコミック

せがわまさき『バジリスク』

原作は山田風太郎の小説『甲賀忍法帖』。異能集団バトルものの元祖ともいうべき作品で、これがなければカムイ伝も赤影も男塾もジョジョもH×Hも存在しなかったであろうというエンタテイメント史上重要な作品。  45年前に書かれたとは思えないほどマンガ的な作品であることもあって、この漫画化も大成功しており抜群に面白い。詳しくは公式サイトへ。
政治経済社会

古賀議員の学歴詐称事件

古賀議員の学歴詐称事件が大事になってきたようだ。もちろん学歴ネタは常に良くも悪くも盛り上がるものだが、それだけではないものを感じる。  ネットが普及しはじめた頃『ザ・インターネット』という政府の陰謀で自分の個人情報を抹消されてしまう映画があった。  もちろん古賀事件が政府の陰謀だというのではない。自分という人間は、少なくともほとんどの他人から見れば、数々の社会的情報の総体でしかなく、それらが信用で...
政治経済社会

『勝ち組』でなく『勝者』と言え

誰が言い出したのか知らないが『勝ち組』という言葉が嫌いだ。『負け組』はわかる。上の立場から十把一絡げにして見下すにも、同じ立場から傷を舐めあうにも便利でいい言葉だ。だが『勝ち組』というのはわからない。  勝っているという自信があるなら自分(あるいは我が社・我が国)は『勝者』だと言えばいいではないか。勝っている時にまで群れて安心したいという群衆心理を露骨に感じてしまって嫌なのである。もっとも、それだ...
政治経済社会

いわゆるアジア的やさしさ

『映像の世紀』再放送、ボロのビデオデッキのせいで第7集だけ録画し損ねたがやはり最高に面白かった。数ある名言の中でもポルポト様のお言葉は最高に怖い。実際に数百万人殺した人の言葉と知らなければジョークかと思ってしまいそうだが、これこそ共産主義の究極の理想の姿なのだ。 我々は独自の世界を建設している。新しい理想郷を建設するのである。 従って、伝統的な形をとる学校も病院もいらない。貨幣もいらない。 たとえ...
政治経済社会

『映像の世紀』再放送

総合で『映像の世紀』の再放送をやっている。本放送の時テレビにかじりついて観ていたものだった。ひたすら当時の映像と人物の証言を並べ続けるだけなのだが、歴史の重みとしか言いようのないものに圧倒される。  当時の映像以外の、オープニング映像やアイキャッチなどの映像センスも面白いし、音楽、とりわけメインテーマの『パリは燃えているか』が内容にぴったりマッチして最高である。私がテレビ番組のサントラなど買った(...
科学技術哲学

IQは知能指数ではない?

テレビでIQテストの番組をやっていたのでクイズ好き我が家は総出で挑戦した。全くと言っていいほどテレビを観ていない私が観たのだから相当な視聴率だったのだろう。ネットでもいろいろ反響が見られるようだが、あの番組で測っているのがそもそも知能指数でもなんでもないというを知っている人はどれぐらいいるだろうか。  知能指数、いわゆるI.Q.はintelligence quotientの訳語でquotientは...
科学技術哲学

DHMOの恐怖タネ明かし

きれいに引っかかっていただけた方が何人かいらっしゃるようなのでそろそろタネ開かし。『ジ』は『2』、『ハイドロジェン』は『水素』、『モノ』は『1』、『オキサイド』は『酸素』、つまり一酸化二水素、すなわちH2O、平たく言えばそう“水”である。  これは有名な科学啓蒙ジョークで事実だからといって正しいとは限らないという重要なことを鮮やかに示してくれる。今日もテレビや新聞やネットで流布されている情報の中に...
科学技術哲学

DHMOの恐怖

突然だがジハイドロジェン・モノオキサイド(DiHyrodogenMonoOxide:DHMO)という化学物質をご存じだろうか。DHMOは無色・無味・無臭の化学物質で、毎年全ての汚染物質を合わせたよりも多くの人々を死に至らしめており、物品に与える損害も甚大であることが科学的に疑問の余地なく証明されているにも関わらずその存在を問題視している人はほとんどいない。  DHMOは極めて浸食性の強い化学物質で...