ガイア教の天使クジラ

ガイア教の天使クジラ48 アーサー・C・クラーク『海底牧場』 3/5

【第47回】 【目次】 【第49回】現代文の問題 『海底牧場』最終回のつもりだったが、ひとつ試してみたいことができたので、一回分増やしてワンクッション置く。 以下は、第46回で取り上げた視察の帰りの飛行機内での、主人公フランクリンとマハ・テーロとの議論である。シリーズの観点から見て、この作品で一番興味深い部分と言える。 これを読んで、次の問題に答えてもらいたい。決して引っかけ問題とか、ひねったネタ...
政治経済社会

中島聡『結局、人生はアウトプットで決まる 自分の価値を最大化する武器としての勉強術』

Life is beautiful 会長の新著。内容は著者本人のブログで一部引用されているのでそちらに譲り、ここでは個人的な話をしよう。 この本の中で出てくる「日本支社を作るときブログで人材募集した」というのが下のエントリで、Life is beautiful: UIEvolution Japan の設立宣言。そしてもちろん、人材募集はGoogle Baseで。 それに応募したうちのひとりが私だっ...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2018年10月版

『知ってるつもり――無知の科学』★★★ スティーブン・スローマン著、フィリップ・ファーンバック著。いまではそんなに珍しくない話題ではあるが、意外によかった。『知の果てへの旅』★ マーカス・デュ・ソートイ著。個々の話題はちょっと薄い気もするけど、よい。『進歩: 人類の未来が明るい10の理由』★★★ ヨハン・ノルベリ著。まあこれもいまではそんなに珍しくなくなってきた話題ではあるが、よい。 『広い宇宙に...
ガイア教の天使クジラ

ガイア教の天使クジラ47 ブッチャーから始まる屠畜時空

【第46回】 【目次】 【第48回】洋ゲーの話をしよう 初期のネットワークRPGとして大ヒットした『Diablo』(1997)にブッチャーという中ボスがいる。 角の生えた太った男性型の悪魔で、巨大な肉切り包丁を持ち、血塗れの白い肉屋エプロンをつけている。*1 解体された人体だらけの部屋――上の画像にはこれでも一番グロいところは入っていない――で待ち構えていて、ドアを開けると「うおお新鮮な肉ぅ!」み...
ガイア教の天使クジラ

ガイア教の天使クジラ46 アーサー・C・クラーク『海底牧場』 2/5

【第45回】 【目次】 【第47回】仏教と菜食主義 仏教の原則の一つに(中略)森羅万象に慈悲をたれよ、というのがある。これを忠実に守った仏徒はほとんどいない、有名無実の掟だ。彼らは、他人の殺した四つ足の肉を食べれば同じことだと、詭弁を弄して従わないのだ。しかし、近年、この戒律を強化しようとする試みがしばしば行われ、偏狭な菜食主義者と肉食主義者との間で、論争が絶えなかった。これらの議論の余波が、世界...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2018年6月版

『シンメトリーの地図帳』★★★ マーカス・デュ・ソートイ著。普通に良い数学啓蒙書。『サルは大西洋を渡った』★★★ アラン・デケイロス著。面白い。内容はshorebird先生にお任せ。書評 「The Monkey’s Voyage」 - shorebird 進化心理学中心の書評など『誰もが嘘をついている』★★ セス・スティーヴンズ=ダヴィドウィッツ著。『ヤバい経済学』ビッグデータ版みたいな位置づけの...
日常の一コマ

外反母趾気味になっている?

普段ごく普通の運動靴しか履いていないはずなのに、右足親指付け根に外反母趾的な痛みが出てきた。 何かと思ってちょっと調べたら、靴が合わない以外にも、足指を使っていないのが原因になり得るらしい。で、これには心当たりがある。 ひとりで歩くときには、スマホを見たり本を読んでいたり、同行者がいるときも主に妻子に歩行速度を合わせていたり、ベビーカーを押していたりする。 とにかく常にゆっくり歩いていて、ぺたぺた...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2018年4月版

『Goならわかるシステムプログラミング』★ 渋川よしき著。最初の一冊には向かないけど、いい。『消費資本主義!: 見せびらかしの進化心理学』★★★★★ ジェフリー・ミラー著。素晴らしい。shorebird先生のところで大まかな内容を知っていたにも関わらず詳細も大変面白かった。訳書情報 「消費資本主義!」 - shorebird 進化心理学中心の書評など『気づきのセラピー―はじめてのゲシュタルト療法』...