歴史

WEB情報通信

安岡孝一 安岡素子『キーボード配列QWERTYの謎』

やっと図書館で借りられたので読んだ。この話の決定版と言ってよいのではないか。 要点は、「QWERTYはタイプライターのキーが絡まないように、連続して使われる文字を離してわざと早く打てないように決められた。」というよく聞く話は、意外で強い印象を与えるというだけの理由で生き残っているデマであり、本当はそんな単純な話ではなくもっと複雑な歴史的経緯があるということ。 しかし、キーボードのような実用一辺倒の...
ガイア教の天使クジラ

ガイア教の天使クジラ29 ジョン・C・リリー『イルカと話す日』 4/8

【第28回】 【目次】 【第30回】 前回に続き『イルカと話す日』を読み進めよう。今回はいよいよ我々がリリー博士から学ばなければならないことの核心に迫っていく。 ここで現在、人間が論争しているクジラとイルカに関する二通りの考え方を比べてみたい。 最初の考え方は十九世紀の生物学から生まれたものだが、これは脳の構造と脳のはたらきについて多くの発見がなされる前の考え方である。脳の重さや体重が測定され、体...
ガイア教の天使クジラ

ガイア教の天使クジラ28 ジョン・C・リリー『イルカと話す日』 3/8

【第27回】 【目次】 【第29回】 『イルカと話す日』を読み進める前に、ちょっと補足しておかなければならないことがある。 私はリリー博士のことを「ガイア教史上最重要人物」と呼んでいる。私はそれが適切な表現であると思っているし、今後も変わらない。 ただし、それが「彼がいなければガイア教は生まれなかっただろう。」とか「彼がいなければ反捕鯨運動などなかっただろう。」というような意味に受け取られているな...
ガイア教の天使クジラ

ガイア教の天使クジラ27 ジョン・C・リリー『イルカと話す日』 2/8

【第26回】 【目次】 【第28回】 前回に続きジョン・C・リリー著『イルカと話す日』を読み進めよう。やっと本人の登場。著者序文 一九五五年、私はイルカ(本書では基本的にハンドウイルカTursiops truncatusを指す)の科学的研究に着手した。一九六八年、この研究プログラムは終了した。この間、イルカについて大きな発見がいくつもなされた。 一九六八年から一九七六年にかけて、私は自分自身を含め...
ガイア教の天使クジラ

ガイア教の天使クジラ26 ジョン・C・リリー『イルカと話す日』 1/8

【第25回】 【目次】 【第27回】 ではジョン・C・リリー著『イルカと話す日』を読むことにする。 日本での出版は1994年だが、原著"Communication Between Man and Dolphin: The Possibilities of Talking With Other Species"は1978年の刊行であるので時代を意識する必要があるときは78年の方に脳内時計を合わせなけ...
ガイア教の天使クジラ

ガイア教の天使クジラ21 スティーブン・ジェイ・グールド『人間の測りまちがい』 2/4

【第20回】 【目次】 【第22回】第二章 ダーウィン以前のアメリカにおける人種多起源論と頭蓋計測学白人より劣等で別種の黒人とインディアン秩序は神の第一法則だ、それを明らかに語るならば、人間に大小・貧富・賢愚のあるのは当然であるアレキサンダー・ポープ『人間論』(一七三三年)(岩波文庫版より) 現存する社会の階層は正当なものであり、必然的なものであるとするために、理性に、あるいは宇宙の本質に訴えるこ...
ガイア教の天使クジラ

ガイア教の天使クジラ20 スティーブン・ジェイ・グールド『人間の測りまちがい』 1/4

【第19回】 【目次】 【第21回】 キリスト教を中核とする中世の安定した世界観は、科学の勃興によって大きく揺さぶられることになった。 とりわけ、人間が神によって特別に創造されたものではなく、猿から*1進化したことを意味する進化論は、倫理と社会を決定的に破壊するものとして激しい反発を受けた。 ローマ法王ですら進化論をただの仮説を超えていると認めざるをえない現代でも、まだアメリカのプロテスタントの一...
ガイア教の天使クジラ

ガイア教の天使クジラ19 人種差別と反捕鯨の関係は複雑で、一言で済むような簡単な答えはない

【第18回】 【目次】 【第20回】 次の脳内時間旅行の行き先は約150年前から約50年前までの約百年間、2番目の存在の大いなる連鎖の時代である。 象徴的な出来事としては、ちょうど『種の起源』の刊行から、第二次世界大戦の終わりぐらいまでの期間にあたり、その主要なテーマは人種差別である。 しかし、人種差別というとりわけセンシティブな話題を扱うに当たって、まずよくある誤解を解いておかなければならない。...