『反逆の神話:カウンターカルチャーはいかにして消費文化になったか』★★★★★
ジョセフ・ヒース著、アンドルー・ポター著。話そのものは「ヒッピーからヤッピーへ」等のキーワードで知ってたし、元々批判的な人には当たり前な感じだけど、自身リベラルな人がこうやってまとめたところに価値があると思う。超おすすめ。
『ルールに従う―社会科学の規範理論序説』★★
ジョセフ・ヒース著。他のに比べて専門的。それだけが理由じゃないと思うが、あまり面白くない。
『モラル・トライブズ――共存の道徳哲学へ』★★★★★
ジョシュア・D.グリーン著。超いい。内容は例によってshorebird先生にお任せ。全体に良いが、部分的に特に印象に残ったのは2点。
問題となる事態が、スタック領域を必要とするような複線化した論理の先にある場合、道徳的直感が働きにくくなる、ということ。どうしても人を殺さなきゃならんことがあったら参考にしよう(笑)。
権利を根拠にする主張は原理的にトートロジーにしかなり得ないので、終わった議論を蒸し返さないことには利用しても、現在進行形の真剣な議論には利用すべきでない、という主張。実践的で良い提言だと思う。
『ダブル・スター』★★★★★
ロバート・A. ハインライン著。古さは否めないけど、抜群におもろい。
『学力の経済学』★★★★★
中室牧子著。とても良い。自分の子育てにも参考にしよう。もっと日本の教育政策もエビデンスベースにしていってもらいたい。
『闇の守り人』★★★★★
上橋菜穂子著。前作も相当だったが、さらにそれ以上。これはシリーズ全部行かねばならんか。
『十三億分の一の男 中国皇帝を巡る人類最大の権力闘争』★
峯村健司著。制限されない権力ってのは勿論ろくでもないけど、傍目には面白いよなあ。男のロマンというか。
『ウンコな議論』★
ハリー・G・フランクファート著。『啓蒙思想2.0』経由。bullshitはウソとは違う。嘘つきは少なくとも何が本当かわかっているが、bullshitを言う者は、そもそも何が本当かなど気にしていない。それ故しばしば嘘つき以上に手強い真実の敵である。……というのが大意。
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