題名通り暗号の古今東西を扱った本。著者は以前紹介した『フェルマーの最終定理』のサイモン・シン。
フェルマーの最終定理ほどではなかったがやはり最高に面白かった。暗号について何か一冊だけということなら迷わずこれを薦めることになるだろう。
特に公開鍵暗号の技術はインターネットを利用している人の多くがそれと意識することなく日常的にお世話になっているはずであるし、知っておいて損はない分野である。
それにしてもほとんどが知っている話のはずなのにものすごく面白く読めてしまうのはなぜだろう。『フェルマーの最終定理』でもそうだったが、単に難しい内容をわかりやすいようにかみ砕いて説明しているというだけでなく、ちょっと大げさに言えば人間愛とでも言うべきものまで伝わってくる。科学啓蒙書としてまったく理想と言ってもよい。
もしかしたらこのサイモン・シンという人はアシモフやグールドにも匹敵するのではあるまいか。『ビッグバン宇宙論』も読んでみなければなるまい。
おまけ
コード違い。
コメント
暗号方式 : DES
共通鍵暗号の代名詞的存在であるDESは、 IBM社によって開発された秘密鍵暗号…