書評

おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2014年10月版

『脳科学は人格を変えられるか?』★★★★  エレーヌ・フォックス著。タイトルが内容と一致してない。いわゆるポジティブ脳とネガティブ脳の話。なかなか興味深いしライフハックとしても役に立ちそう。 『人類5万年 文明の興亡: なせ西洋が世界を支配しているのか』★  イアン・モリス著。それほどすごいと思わなかったが、定量志向が珍しかったので。「西洋オワコンって結論にしとくから、途中で多少偏見みたいなこと言...
おすすめ書評まとめ

おすすめ書評まとめ2014年9月版

『漫画家貧乏』★★  佐藤秀峰著。まあまあ面白い。自分の身近には絶対いてほしくないが、世の中にはこんな人もいないと困るんだろうなと思った。要するにNIMBYな人という印象。 『イハーブの生活』★★★★★  小路啓之著。普段こういう文学かぶれ(?)みたいなの好きじゃないんだが、これだけは別。新装版。ただ印刷の色があまり良くない(特に上巻)。前の版が古本でもKindleでも買えそうなので、こだわりがな...
科学技術哲学

『人間と動物の病気を一緒にみる : 医療を変える汎動物学の発想』

人間と動物の病気を一緒にみる  バーバラ・N・ホロウィッツ著、キャスリン・バウアーズ著。原題"Zoobiquity The Astonishing Connection Between Human and Animal Health"(汎動物学 人間と動物の健康の間の驚くべきつながり)。  (人間の)医学は獣医学からもっと学ぶことがあるという本。素晴らしく面白かった。進化医学・進化病理学・進化心理...
科学技術哲学

近藤滋『波紋と螺旋とフィボナッチ: 数理の眼鏡でみえてくる生命の形の神秘』

近藤滋先生の本。確か新聞で出るのを知った。  いやこれは面白いのはわかってたけど、改めて一冊の本として読んでみると、やはりメチャクチャ面白い。オールタイムベスト級。 こんどうしげるの生命科学の明日はどっちだ!?  ここでほとんどの内容は一度読んだことがあるにも関わらず、一気に読んでしまった。超おすすめ。  ギャグセンスにはちょっとだけ相性がありえそうだけど、私にはぴったり。「波紋」の単語にアレを連...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2014年4月版

『スティーヴ・フィーヴァー ポストヒューマンSF傑作選』★  グレッグ・イーガン他著。ほぼイーガンの目的。まあまあ面白かった。 『刑事司法とジェンダー』★  牧野雅子著。確かApeman氏経由。教科書的だけどいい。 『異端の統計学 ベイズ』★  シャロン・バーチュ・マグレイン著。面白い。 書評 「異端の統計学ベイズ」 - shorebird 進化心理学中心の書評など 『クライシス・キャラバン―紛争...
WEB情報通信

ブラッド・ストーン『ジェフ・ベゾス 果てなき野望』

ジェフ・ベゾスおよびAmazon.comの伝記。すごく面白い。  内容そのものは本を読んでもらうとして、ひとつ本の内容とは直接関係のない大予言ごっこをしたいと思う。話半分に聞いてほしい。  ベゾスは近いうちに不老不死の研究を始める。関連技術の支援に資金援助(資本参加?)するのはもちろん、一番のネックは技術ではないということにも気づいて、思想的キャンペーンも同時に行うだろう。  その際に組む対象はブ...
政治経済社会

岡田斗司夫『「世界征服」は可能か?』

The Better Angels of Our Nature その48  - shorebird 進化心理学中心の書評など  で出てきたので興味を持った。  ポイントは一行で表すことができる。 「征服」という概念は収奪的制度下でなければ意味を成さない  ということだ。  それは、アメリカ合衆国が残りの世界全部を合わせたより強大な軍事力を持ちながら、なぜ他国を次々と侵略・征服していかないのか? と...
おすすめ書評まとめ

おすすめ本書評まとめ2014年3月版

『殺人ザルはいかにして経済に目覚めたか?―― ヒトの進化からみた経済学』★★  ポール・シーブライト著。原題"The Company of Strangers"(見知らぬ人々の協力)。邦題は煽り気味ではあるが、主張・内容から見てトンチンカンではない。 書評 「The Company of Strangers」 - shorebird 進化心理学中心の書評など 『生命起源論の科学哲学―― 創発か、還...